もう何十年も前の本(初版1971年刊)。僕が小学生くらいのとき、国語の問題かなんかにも取り上げられていたような記憶がある。
著者は精神科の先生で、「甘え」という言葉が日本語に特有のものであるらしいという気づきから、日ごろの対人関係の中で日本人がどのような考え方を持っているか、つまりいかに「甘え」という感情が日々の生活の中に入り込んでいるかということを記している。またそれだけでなく日本以外にも「甘え」の感情はあるといった視点も織り込まれている。ところどころ少し難しく感じられるところや、ジェネレーションギャップ(たとえば学生運動の例が結構取り上げられているけれど、あまり詳しくはわからないなど)を感じることもあったけれど、基本的には素人でもわかりやすいように書かれている。
具体的に「こんな行動は甘えの感情からきているんだ」なんていう説明をされるとなんとなく腑に落ちてしまうというか、「あぁ確かにそうかも」なんて思ってしまって、その納得感が妙に心地よかったりする。そういう意味では結構読んでいて楽しい本だと思う。「日本人は~」なんてくくりになんとなく抵抗感があっても、自分にもそういう面があるかもと思って読んでいくとなかなか興味深いし、反省になったり理解することにつながるんじゃないかな(べつに「甘え」を否定的に捕らえている本ではないことだけは補足しておきたい)。
ちなみに僕が読んだのは20周年版でした。
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